歓迎遠足
よく晴れた5月12日は、歓迎遠足日和でした。
コロナの影響もあり、新校舎になって、初めての遠足ということで、皆の期待感も高まり、全校生徒が桧原運動公園に一同に会しそこにいる、というだけで感動してしまう私でした。高学年と低学年がペアになり、春の祝祭を祝うため持ち寄った花々で花かんむりを作り、それをつけて皆でダンスを踊りました。とびきりの笑顔や笑い声とともに、恥ずかしそうに踊る子どもたちなど様々でしたが、文句なしに楽しくて、花かんむりの威力はすごいなぁ!高学年の生徒たちが、新一年生や低学年の子どもたちに寄り添い、優しい言葉をかけながら、花を選んであげて一緒に作ってあげている姿は、ずっと見ていたいほど微笑ましくて、見守る私たちの口もともおもわずゆるんでしまう…!みんな、とても素敵でしたから。

その後は、生徒会主導のもと、クイズやゲームなどに興じ、皆が楽しいひと時を過ごしました。同じ校舎になってから、全員が外で遊ぶ機会はあまりなかったので、緑濃い草の上を全身を使って、嬉しそうに走り回る子どもたちの姿は、とても美しかったです。途中で迷子の仔犬がやって来て仲間に入り、みんな大喜びで、一緒に遊んでいましたが、やがて無事保護され、後日無事に飼い主のもとに戻ったそうです。

来年の遠足も、またこうやって全学年で楽しい一日を過ごせる日を楽しみに待つことにしましょう。
3年生担任 オースマイヤー敬子
教室の窓から(6年生)
大地に自分の力で立つことができますように
春休みが終わって新年度が始まった初日、久しぶりに会った子ども達の体つきは手足がスッとしていて、「みんな、成長したわね。」が第一印象でした。しかし、表情はなんとなく恥ずかしそうで、どことなく大人びた様子。「あら、思春期こんにちはかしら?」という感じでした。中には視線も合わさず、朝の握手もそこそこに自分の席を探す子どももいて、ちょっぴり寂しさを感じる新学期の朝でもありました。けれど、クラスが揃いみんなで過ごす時間はこれまでと変わらず賑やかで和気あいあい。私ともいつものやりとりで安心しました。
12 歳の頃、子どもは肉体的な変化の時期を迎えます。また、精神的には反抗期に差しかかり、思春期の入り口に立ちます。このことを踏まえて 6 年生クラスでは、4 月 20 日(木)に「いのちの授業」をしました。私は子ども達が中休み中庭で鬼ごっこしている間に、机を教室の端に寄せ、丸く広げたシルクの上に春休みの宿題に出していた「ファミリーツリー」(木の幹や枝葉に父母・祖父母・兄弟等の名前を書き入れたもの)を円形に並べ、その周りに子ども達の椅子を並べました。子ども達に気がつかれませんように・・・と祈りながらこっそりと。
中休み終わりのベルを鳴らし、教室に戻ってきた子ども達は「いったい、何が始まるのだろうか?」目を丸くして次第におしゃべりが少なくなりました。「いのちの授業」をすることは子ども達には伝えていましたので、そのことは察してくれたようです。静けさの中、子ども達は神妙な面持ちで椅子に座っていきます。最初に預かっていた生まれた頃の写真を一枚一枚ゆっくり並べていくと、子ども達の間からクスクスと小さな声がきこえてきて、「〇〇ちゃんや」「これ、△△くん?」と誰がどの写真かを当て始めました。みんなの可愛らしさに微笑みが絶えません。
幼い頃の可愛らしさに十分浸った後、「この赤ちゃんの性別は分かる?」と尋ねると、子ども達は「わかりづらい」「男の子にも女の子にも見える」と答えました。さらに、もう一枚の 2~4 歳くらいの写真を並べ「こっちはどう?」と尋ねると、子ども達は「なんとなくわかる」と答えました。それで、「赤ちゃんの時は、みんな違いがあまりないけれども、少しずつ違いが出てきて、今の自分達は一人ひとり違いが出ているね。違いがあるのはそれぞれの成長で、みんなは今、大人になる成長の途中にいるよ。これからはお父さん・お母さんになるために体の変化もあるよ。」と伝えました。すると、子ども達は、はにかんだり照れたり、どう反応していいのかわからないなど様々な表情を浮かべていましたが、授業の最後に「ファミリーツリー」、そして 2 枚の写真を、自分で自分の椅子の前に並べると、なんだかみんな感慨深い様子を浮かべていました。この授業で、私達は脈々と受け継がれたいのちの流れの中に自分がいること、そして、これからこのいのちを受け継いでいくこと、そのために肉体的な変化があることを知り、それを受け取ってくれたようでした。
6 年生のテーマとして「大地に立つ力をつける」があります。この「いのちの授業」が子ども達にとって、この地上に自分の力でしっかりと立つためのきっかけになってくれたらと思います。何より安心したことは、「尊敬する人・理想の人は誰?」の問いかけに、子ども達が「お父さん・お母さん」をあげたことです。(中には「親」「父親・母親」と表現する子どももいて、両親と距離ができ始めていることもわかり新鮮でした。)6 年生は子ども自身の中で自信が深まると共に自己主張が強くなったりしますが、そんな時期の 6 年生をあたたかく見守っていただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。
6 年生担任 門田 薫
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